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紅梅園の土は、細い棒が地中１m20㎝まで、まるで蒸した芋をさすように入っていく。 平成９年７月18日10時と、夜９時の２回ＮＨＫの全国放送 『今日の料理』
で放映されたシーンです。昭和63年５月13日、朝のニュースの全国放送の放映では、60㎝入っていきましたが、その後、10年でその２倍です。 どうしてそんなに柔らかいのか。
私は、有機肥料だけで、この梅園を育ててきました。
その結果、スプーン１杯の土に、数百万もの有用微生物をもたらし、生きた土が、梅を無農薬で生産できる様にしてくれたのです。 そして出来た梅干の成分は、別表の『成分分析表』でお解かりのように、ビックリするような結果となりました。
無添加梅干ですが、塩分は約半分、全ての成分が優れておりますが、特にミネラルやビタミンは多く、鉄分は9.9倍、ビタミンB2・ビタミンＥ・葉酸は5倍。 梅肉エキスの成分も同じようにすぐれており、アエンも大変多く含まれ、無添加の梅干の味のまろやかさも含め、すべて土が生きているからです。
河川敷の草、山の草や堆肥、油粕、微量要素等大量の有機物で土を養うため、人件費等コストは高く、収穫量は少ないですが、多くのお客様から励ましのお便りや、お電話など戴きながら、精一杯頑張って生産した梅です。
早春梅園は、霧島山麓の里に香り高く花を咲かせ、蜜蜂にいち早く蜜を提供し、ハコベやヨメナ、ノビル等下草を育て、初夏には雉や小鳥たちに子育ての場所を提供し、大自然の摂理の中で、とても平和な梅園です。
寒い冬に耐え、一輪又一輪と早春の気配に咲く梅は、散る事を「こぼれる」とも言います。 梅は、咲いた順にこぼれるように散っていき、後には花の額に包まれて、生まれたばかりの幼果が、春を待つのです。
この土を・・・梅園と共に、何時までも残して行きたいと願っております。
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