Diary 2010. 2
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2月24日 (水)   百年を越す 木造駅舎

 温泉に一泊して帰り道、向笠先生折角の機会と時間をフル活用して、見学したい場所を選定していらっしゃいました。 私など近くにいて、情報は把握しながら未だに行った事のない、百年を越す木造駅舎 ”嘉例川駅” を尋ねました。
嘉例川は、今から五十余年前の年中無休時代、正月の三日間は湯治場で一年の疲れを癒していた頃の事。 大晦日の夕方まで頑張って、そのまま最終の日豊線で隼人駅に下車、予約した馬車で夜中の日当山を抜け、天降川の岩石沿いを、コトコト、カッポカッポと妙見温泉を過ぎ、安楽温泉の湯治場 ”安栖重樹” さんとこに着くと、囲炉裏端に夕食の準備がしてあり、三歳と五歳の子供は囲炉裏の火にほっぺを赤くしながら、お箸を持ったまま ”コックリ、コックリ” していたのを思い出しました。 その頃、嘉例川駅は大きく立派で、山の辺鄙なところにあって、近辺集落の束ね場所みたいで、頼もしい駅の印象でした。
今、小奇麗に、ちんまりと無人駅の駅舎には、カメラを持った人達が二〜三組。 丁度ホームに列車が入って来たので、私もパチリ 写してきました。 左は小奇麗な駅舎。 真ん中は丁度入ってきた列車の中。 右は、”ポワーーン” と優しい警笛を残して発車した後姿です。 何時の日か 私もこの列車で居眠りしたり食べたり、読んだりしながら、計画なしの時間を楽しもうと、列車を見送りました。

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2月21日 (日)   待ち焦がれた 花見

 ”神よ! 仏よ!” と祈った花見当日、お天気は上上で何よりでした。
若し 寒い日だったら、、と、風を避けるために稲藁で花見の場所を囲い、焚き火で ”カッポ酒” に癇をつけ、紅梅園で生産した野菜や、梅園の中に自生している ”ノビル” ”芹” 菜の花などの花見のおもてなし料理。 スタッフが料理を心配しますが、 『梅作りが専門だから、料理は下手で上々、先ず素材が命に良いのだから、心のおもてなしに気をつけて』 と、始めました。
左の写真は 遠方からのお客様を囲んで 居残り組み ”ハイッ! 梅ボシーィ!”。 真ん中は 会が終って気付きましたが、席の後の真ん中に、今年から ”再生組” に入ったばかりの、梅の古木が チンマリ とありました。 右は、向笠先生と 宿泊した妙見温泉の ”石原荘” から帰りの途中回り道して 『龍門寺焼』 の窯元に寄りましたが、裏の 『登り窯』 は健在で現役でした。 何十年も前と変わりなく、昔が懐かしくうれしくて、私傘寿の運転手は、すっかり疲れましたが、最良の一日でした。

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2月19日 (金)   花は散り始めたのに

 東京や広島方面のお客様も含めて、毎年恒例の花見まで、まだ二日あります。
梅の花はハラハラと散るし、皆さん忙しい人達ばかりで、年に一度、遠くから折角楽しみにいらっしゃるのに、花が心配で心は行きつ戻りつ、溜息ばかりです。
左は 夕方翳り始めた 品種光友一号の梅園。 真ん中は、直径三cmもある大輪の花梅 ”門かくし” 。 右は 一番遅咲きの 在来品種の梅で、何時もは気にもかけてもらえない、花粉樹の梅ですが、遅咲きの梅ゆえに、今年は ”一番の頼みの綱” みたいな存在です。 遅咲きの花に 感謝感謝です。

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2月18日 (木)   犬梅吉と 梅の空洞に卵

 昨日の夕方娘から、『一年たった犬だけど、誰かもらってくれる人を探して』 との電話、『小型の犬だったら大丈夫』 と、返事して友人に電話したところ早速 『夕方行きます』 との返事。 ところが犬の飼い主はがっちりした五十代の逞しい男。 それが犬の飼い籠にシーツ、布団に餌に遊び道具まで揃えてあって、 『お願いします』 と泣き出しそうな顔と声。 私の方がびっくり胸が痛くなって、 『どうしたの?』 と聞くと、『父が亡くなり母が寂しかろうと連れてきたら、足が痛い、面倒見切れない、要らないと返された』 との事。 ところが見ていると、ご本人が欲しかったみたい。 私は見かねて、 『私が飼うわ。何時でも会いに来なさいよ。』 と言ってしまいました。 夕方貰いに来た友人にはお断りして、名前を ”梅吉” とつけ、今日から一緒に梅園で仕事でした。
左は、裂けた梅の古木の根っこが越えられない ”梅吉” あっちに廻りこっちに走りしていい運動。 真ん中は、梅の幹に出来た 空洞の中に鶏の卵、 ”イタチ”が隠したのか、烏が運んだのか、きれいな卵です。 様子を見ようと思います。 右の写真は今日の梅園です。

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2月16日 (火)   今日も 花見のお客

 少し寒さが戻ってきたものの、もう開いて散った花はどうしょうもありません。 皆さんいろいろお忙しいと見え、花の開花にあわせての花見ではなく、ご自分の時間に合わせての花見なので、今日の花見のお客様もお気の毒で、焚き火のご馳走?を添えました。 
花が散っても花のガクが、梅の赤ちゃんをしっかり包んで、寒さから守っているので、そのガクの色で、梅園の全景はピンクっぽく見えるので、皆さんは ”綺麗ね!”とおつしゃるので、恐縮してしまいました。
日当たりの良い場所の梅が散ると、次は椿のシーズンで、まず藪椿が咲く前に八重の花椿が、左の写真のように梅の花の後を引継ぎます。 山陰の梅は真ん中の写真ですが今が満開。 右の梅は、私の盆栽だつた花梅で、忙しくなって面倒が見切れず、大地に下ろした梅ですが、今大きくなって満開。 根っこの所は、屋敷や梅園内で命を落とした小鳥達を土に還してやる場所、、お墓で、廻りは ”都忘れ” の小さな花畑にしています。

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2月14日 (日)   福岡八女の 在来品種

 『光友一号』 この梅の名前は、私が名付け親です。 昭和三十年代 クリーニング業を営みながら、家業の段取を職人に指示して、夜十時すぎ福岡の八女まで梅の勉強に出発、夜中に熊本市内を抜けたら ホッとして少し仮眠し、明け方八女に着き、人々が畑に出かけられるのを待って勉強、夕方洗濯物を届ける時間までに帰宅していました。
私の梅のお師匠さんは、先生出身で戦地帰りの、とっても人間味豊かなご夫婦でした。 泊めて下さった事もありましたが、その谷川様が 『この梅は、この地方の在来品種で、実は小ぶりだけども何時も豊作だから、梅の不作の時 助けてくれる』 との事だったので、私は その梅の枝を頂いて苗木を作り、 『光友一号』 と名付けました。 谷川さんの集落は、”八女郡光友” と云う集落でしたから。
メインの鶯宿梅より一寸遅れて満開です。 左は光友一号の王者。 真ん中は光友一号のメイン梅園。 右は この地方の在来品種と光友一号との混植梅園です。 みんな私の人生そのものみたいで、幸せです。 

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2月13日 (土)   祝傘寿 同窓会の花見

 今日は満開を過ぎて少し寂しい花の下で、 『私たちみたいで丁度良いじゃないの』 と、同窓会だけの花見でした。
昨年の暮れ 『傘寿を祝って』 久しぶりに同窓会をした時の約束で、地元のご主人のいない同窓生に、一人だけご主人もちの鹿児島県に住む友人を迎えての花見。 梅干など買い物があるとの事で事務所で ”花見の二次会” 、女学生時代の思い出話に花が咲き、 『わあー! アッハッハッハー!』 と何回大笑いした事か。 極め付きは 終戦と同時に音楽の時間は、シュウベルト等急にクラシックが多くなりましたが、鹿児島からの友人が 『音楽の時間に ”ケイキヘイやモーツワルトの音楽を聴いた後、先生が ”音楽家で知っている人は? と聞かれたので、 ハイッ! と手を上げて、 並木道子(終戦直後大ヒットした”りんごの歌”の歌手)” と答えたら先生に怒られた!』 又、 ワアーッ! と大笑い。 みんなが帰った後 従業員曰く 『社長達が笑うたびに 工場が揺れた!』 そうです。
左は畑全体の盆栽。 真ん中は同窓会の花見。 右は八方に広がった 大地の盆栽です。

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2月12日 (金)   財部梅園も 満開

 事務所廻りの梅園が、殆ど満開になったため、向こうの梅園に行ってみました。
十四日と十六日は、花見の予約が入っており、花咲き具合が心配でした。 心配したとおり満開を過ぎた感じです。 台風のとおり道みたいな広畑の梅は、『大地の盆栽』 にふさわしい風格です。 左の梅はまさに盆栽。 真ん中の梅も、倒れて大地に横たわった先っぽから伸びた徒長枝が、年毎に風格が見え隠れしており、右の梅は、日陰の関係もあって、真ん中に空洞を作りながら、細々とした樹に、パラパラと体力に似合った実をつけます。 何時も毎年気にかかる梅です。 左写真の梅も、右の空洞の梅もこの畑の梅は全部、同じ年に、同じように植えた、同じ品種鶯宿梅の梅です。 同じ四十七年の歳月を生きてきた、それぞれの姿です。

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2月11日 (木)   梅の花 吹雪

 昨夜の天気予報で、今日はかなり激しい風雨との事だったので、先ず外に出たところ、雨は煙るような春雨。 ピンク色の梅園は春雨の中に浮かんでいるような夢のような世界、、左の写真。 足元には、門の中まで梅の花びらが散り敷き(真ん中の写真)、昨夜のうちにかなりの花が散っていました。 
事務所のある敷地内は、花、花、花、こんな花の年も珍しいものです。 梅の花は、一輪 又一輪と咲いていき、一輪 又一輪と、咲いた順に静かに散っていくのが梅の花なのです。 ”綺麗! まさに桃源郷” と感動する後から、何だか変な戸惑いと寂しいような後味が残ります。
今日は母の十六回忌でもありました。 昔、私が子供の頃、父の梅の盆栽は、一月の終りごろから一輪、又一輪と咲き始め、二月の間じゅう陽だまりの中でゆっくりと咲いていた、大きな綺麗な梅の花を 「官女様」と、呼びながら見ていました。 何故 ”官女様”かは覚えていません。 梅は、やはり梅らしく咲いたほうが嬉しく、落ち着き、安心します。

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2月10日 (水)   今日の 梅の花

 昼間の気温が二十度近い昨日今日、梅は異常気温に 「慌てふためいて」 急いで咲いているようでもあり、「助けて! 気温を止めて!」 と悲鳴をあげながら咲いているようでもあり、びっくりするほどの速度で咲いています。
左は見る見る満開になっていく事務所前の鶯宿梅。 真ん中は花のアップ。 右は倒れたまま綺麗に体系を整えながら、大地の盆栽に 出来上がっていく鶯宿梅です。

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